授業の「展開」で使える発問14の型 子どもの考えを広げる・深める・確かめる

授業の「展開」で使える発問14の型 子どもの考えを広げる・深める・確かめる 授業づくり

授業の展開。45分のうち、だいたい25〜30分。授業の真ん中で、いちばん長い時間です。

導入でうまく「なんで?」が生まれた。めあても板書した。さあ、ここから子どもたちに考えさせよう……と思ったのに、手が挙がるのはいつもの3人。答えが1つ出たら、もう話し合いが終わってしまう。気づけば先生ばかりがしゃべっている。

こういう授業、ありますよね。

展開がうまく回らないとき、原因はたいてい「発問」にあります。活動の形をペアにしてもグループにしても、問いそのものが「答えが1つに決まる問い」だと、話し合うことがないんです。逆に言えば、発問の型をいくつか持っておくと、展開はかなり組みやすくなります。

ということで今回は、展開で使える発問を14の型にまとめてみました。考えを「広げる」発問、「深める」発問、「確かめる・つなぐ」発問の3つに分けて、教科ごとの例も入れています。国語の話が多くなりがちなところを、算数・社会・理科などの例もできるだけ並べました。

展開のかなめは「中心発問」と「切り返し」

型の話に入る前に、展開の発問の考え方を整理しておきます。

展開の発問は、大きく分けて2種類あります。1つは、その時間のねらいに直結する中心発問。もう1つは、中心発問に向かうための、あるいは子どもの答えを受けて考えを深めるための補助発問です。補助発問の中でも、子どもの発言を受けて「それってどういうこと?」と返すものを、ここでは切り返しと呼んでおきます。

1時間の授業で、中心発問は基本的に1つです。2つ3つと用意すると、どれも中途半端になります。そのかわり、補助発問は2〜3つ用意しておく。子どもの考えが広がらなかったときに使う問い、深まらなかったときに使う問いを、事前に持っておくイメージです。

そしてもう1つ。発問は「答えが1つに決まる問い」と「答えが1つに決まらない問い」に分けることもできます。

「ごんは何を持っていきましたか?」は、答えが1つに決まります。読めば分かる。こういう問いは確認には必要ですが、話し合いにはなりません。一方、「ごんは、なぜくりを持っていったのでしょう?」は、答えが1つに決まりません。子どもによって考えが分かれる。だから、話し合う意味が生まれます。

展開の中心発問は、基本的に後者にしたい。この記事の14の型は、どれも「答えが分かれる」問いをつくるための型だと思ってください。

展開の流れの型(ここは短く)

発問の前に、展開の流れについて少しだけ。どんなに良い発問でも、いきなり全体で「どう思う?」と聞くと、手が挙がるのは考えるのが速い子だけです。

基本になる流れは、この3つです。

  • 一人→ペア→全体:まず一人で考える時間(3〜5分)、隣の人と話す時間(2〜3分)、全体で出し合う時間。いちばん基本の形です。
  • 書いてから話す:ノートや付箋に自分の考えを書いてから話し合いに入る。書いたものがあると、話すのが苦手な子も参加しやすくなります。
  • 試してから共有する:算数の操作、理科の実験、体育の動きなど、まずやってみてから「どうだった?」と聞く。

どの流れでも共通しているのは、全体で話す前に、一人ひとりが自分の考えを持つ時間をとることです。発問の型は、この流れの中で使います。

では、ここから14の型です。

考えを「広げる」発問

まずは、子どもの考えを広げる発問です。いろいろな考えを出させたいとき、話し合いの入口をつくりたいときに使います。

型1 比べる(AとBのちがいは?)

いちばん使いやすく、どの教科でも使える型です。2つのものを並べて、「ちがいは何?」と聞く。1つのものだけを見せて「気づいたことは?」と聞くより、ずっと答えやすくなります。比べる相手がいると、見るところがはっきりするからです。

  • 国語:「この2つの文、どちらも同じことを言っているけど、読んだ感じがちがうよね。何がちがう?」(説明文の書き出し2つ、主人公の言葉の言いかえ前と後など)
  • 算数:「Aさんの解き方と、Bさんの解き方、どこがちがう? どちらも答えは合っているよ」
  • 社会:「50年前のこの町の写真と、今の写真。何が変わった?」

比べる発問のコツは、ちがいが大きすぎないものを選ぶことです。まったくちがう2つを比べると、ちがいが多すぎて焦点がぼやけます。「ほとんど同じなのに、1か所だけちがう」くらいのほうが、子どもは食いつきます。

型2 共通点をさがす(似ているところは?)

比べる型の裏返しです。ちがうものを並べて、「同じところはどこ?」と聞く。ちがいをさがすより少し難しいですが、そのぶん、物事のきまりや本質に近づける問いです。

  • 算数:「この3つの問題、数はちがうけど、同じところがあるよね。何だろう?」(同じ考え方で解ける問題を並べる)
  • 理科:「ふりこの長さを変えた3つの結果。どれにも言えることは?」
  • 国語:「この物語と、前に読んだ物語。主人公が変わるきっかけに、何か似ているところはない?」

共通点をさがす発問は、仲間分けの活動と相性がいいです。カードを配って「似ているもの同士で分けてみよう」と言い、分けた理由を聞く。分け方が人によってちがうので、自然に話し合いになります。

型3 選ぶ(どっち? どれ?)

「AとBのどちらだと思う?」と、立場を選ばせる型です。選択肢があると、自分の考えを持つハードルが一気に下がります。「どう思う?」と聞かれると何も書けない子でも、「どっち?」なら選べます。

  • 国語:「この場面のごんの気持ち、うれしい? さびしい? どっちに近い?」
  • 社会:「この町に新しく作るなら、公園と駐車場、どちらがいいと思う?」
  • 道徳:「あなたなら、正直に言う? だまっておく?」

選ばせたら、黒板に名前マグネット(ネームプレート)を貼ってもらうと、だれがどちらを選んだかが一目で分かります。人数が偏っていれば「少ないほうの意見を聞いてみよう」と言えるし、半々に分かれれば、それだけで話し合いが始まります。

気をつけたいのは、選んだ理由を必ず聞くこと。選ぶだけで終わると、ただの多数決になってしまいます。それから、途中で考えが変わった子がマグネットを動かしてもいいことにしておくと、「なぜ変わったの?」という次の問いにつながります。

型4 予想する(どうなると思う? 確かめるには?)

結果が分かる前に、「どうなると思う?」と聞く型です。理科や算数の定番ですが、国語や社会でも使えます。

  • 理科:「電池を2個にしたら、豆電球の明るさはどうなると思う?」
  • 算数:「この長方形の面積、だいたいどのくらいだと思う? 計算する前に予想してみよう」
  • 国語:「題名だけ見て、どんなお話だと思う?」「このあと、主人公はどうすると思う?」
  • 社会:「このグラフ、来年はどうなると思う?」

予想する発問は、予想とその理由をセットで書かせるのがポイントです。「明るくなると思う」だけでなく、「電池が2個なら、力も2倍になると思うから」まで書かせる。理由があると、結果が予想とちがったときに「どこがまちがっていたのか」を考えられます。

さらに一歩進めるなら、「予想が正しいか、どうやって確かめる?」と聞きます。確かめ方を子どもに考えさせると、実験や調べ学習が「先生にやらされるもの」から「自分で確かめるもの」に変わります。

型5 視点を変える(〜から見たら?)

同じ出来事を、別の立場から見させる型です。物の見方が一つではないことに気づかせたいときに使います。

  • 国語:「この場面を、兵十の側から見たらどうなる?」「この説明文、読む人がだれなら、書き方を変える?」
  • 社会:「このダムができて、町の人はどう思った? では、川の下流に住む人は?」
  • 算数:「この図を、横から見たらどう見える?」「この問題、おうちの人に説明するとしたら?」

視点を変える発問のコツは、「だれから見たら」を具体的に指定することです。「別の立場から考えてみよう」と言われても、子どもはだれの立場か分からずに止まります。「下流に住む人から見たら」と言えば、すぐに考え始められます。

考えを「深める」発問

広げる発問で考えが出そろったら、次は深める発問です。出てきた考えを掘り下げたり、本当にそうなのかを問い直したりします。中心発問に使われることが多いのも、このグループです。

型6 理由・根拠を問う(どこからそう思う?)

すべての発問の土台になる型です。子どもが何か答えたら、「どこからそう思った?」「何を見て分かった?」と聞く。

  • 国語:「ごんがつぐないをしていると思ったのは、本文のどこから?」
  • 算数:「答えが12になると思ったのは、どうして?」
  • 社会:「この町の人が漁業をがんばっているって、資料のどこで分かる?」
  • 理科:「温めると体積が大きくなるって、実験のどの結果から言える?」

この型は、ほかのどの型と組み合わせても使えます。比べた後に「どこを見てちがうと思った?」、選んだ後に「なぜそっちを選んだ?」。理由を問う発問は、答えを「なんとなく」から「根拠のある考え」に変えてくれます。

注意したいのは、問い詰めるような口調にならないことです。「なんで?」「どこから?」が続くと、子どもは責められているように感じます。「おもしろいね。どこからそう思ったか、教えてくれる?」くらいの、やわらかい聞き方を心がけたいところです。

型7 限定する(一つだけ選ぶなら? 一番は?)

たくさんある中から、「一つだけ」「一番」を選ばせる型です。全部を大事にしようとすると考えがぼやけますが、一つに絞ろうとすると、何を大事にするかの判断が必要になります。

  • 国語:「この物語で、一番大事な一文を選ぶとしたら、どれ?」「ごんの気持ちが一番変わったのは、どの場面?」
  • 社会:「この工場が大事にしている工夫、一つだけ選ぶとしたら?」
  • 算数:「この3つの解き方のうち、一番いいと思うのはどれ?」
  • 体育:「今日の練習で、一番効果があったのはどれ?」

限定する発問は、選んだものが人によってちがうことが前提です。ちがうからこそ、「なぜそれを一番にしたの?」と聞く意味が生まれます。答えが一つに決まってしまうような場面では、使わないほうがいいかもしれません。

ちなみに、算数で「一番いい解き方は?」と聞くときは、「いい」の意味をはっきりさせておくといいです。「速い」なのか「まちがえにくい」なのか「ほかの問題でも使える」なのか。この観点を子どもと一緒に決めると、それだけで深い話し合いになります。

型8 仮定する(もし〜がなかったら?)

「もし〜だったら」と、実際とはちがう状況を考えさせる型です。あるものの役割や意味を浮かび上がらせたいときに効きます。

  • 国語:「もし、ごんが最後に撃たれなかったら、この物語はどうなっていた?」「もし、この説明文に写真がなかったら?」
  • 社会:「もし、この町に鉄道が通っていなかったら、町はどうなっていたと思う?」
  • 理科:「もし、植物に日光が当たらなかったら?」
  • 算数:「もし、この式のかっこがなかったら、答えはどうなる?」

「なかったら」と考えると、逆に「あることの意味」が見えてきます。写真がなかったら分かりにくい、だから写真には役割がある。鉄道がなかったら町は発展しなかった、だから鉄道は大事だった。直接「写真の役割は?」と聞くより、子どもは考えやすくなります。

型9 置きかえる・けずる(この言葉を〜に変えたら?)

仮定する型の中でも、特に言葉や文章に使いやすいのがこの型です。本文の一部を別の言葉に置きかえたり、けずったりして、もとの文と比べさせます。

  • 国語:「『ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました』。この『ぐったりと』をとったら、どうちがう?」
  • 国語:「『くりを持ってきてくれた』を『くりを持ってきた』にしたら?」
  • 算数:「この問題の『全部で』を『ちがいは』に変えたら、式はどうなる?」
  • 社会:「資料のこの見出し、別の言葉にするとしたら?」

国語では特に使いやすい型で、言葉の一つ一つにこめられた意味に気づかせることができます。先生が置きかえた文を板書しておき、もとの文と並べて比べさせると、比べる型(型1)との組み合わせにもなります。

けずる発問は「この一文はなくてもいい?」と聞く形にもできます。子どもは「なくてもいい」と「あったほうがいい」に分かれることが多いので、選ぶ型(型3)とも相性がいいです。

型10 ゆさぶる(本当に? 〜でもいいんじゃない?)

子どもの考えがまとまりかけたところで、あえて「本当に?」と問い直す型です。いわゆる「ゆさぶり発問」です。

  • 国語:「みんな、ごんはいいきつねだって言うけど、いたずらばかりしていたよね。本当にいいきつね?」
  • 算数:「答えは合っているから、どの解き方でもいいんじゃない?」
  • 社会:「便利になったんだから、昔の道具はもういらないよね?」
  • 理科:「1回の実験でそうなったんだから、もう決まりでいいよね?」

ゆさぶる発問は、先生がわざと子どもと反対の立場に立つのがポイントです。子どもたちは「いやいや、ちがうよ!」と反論しようとして、自分の考えの根拠を探し始めます。考えが一方向に流れているときほど、効果があります。

ただし、使いすぎには注意です。毎回「本当に?」と言っていると、子どもは「先生がまた何か言っている」と構えるようになります。1時間に1回、ここぞというときに使う、くらいがちょうどいい。それから、ゆさぶった後は、必ず子どもの考えに戻ってきて、「やっぱり、みんなの言う通りだね。理由がよく分かったよ」と受けとめること。ゆさぶりっぱなしにしないのが大事です。

型11 数やスケールにする(何パーセント? メーターでいうと?)

気持ちや程度など、言葉にしにくいものを、数や目盛りで表させる型です。「どう思う?」と聞くと答えにくいことも、「10のうちいくつ?」と聞くと答えやすくなります。

  • 国語:「この場面のごんの後悔、10段階でいうといくつ?」「兵十を信じる気持ちは何パーセント?」
  • 道徳:「この主人公の行動、賛成度は何パーセント?」
  • 社会:「この政策で、町の人の暮らしはどのくらい良くなったと思う? 目盛りに印をつけてみよう」
  • 体育:「今日の自分のできばえ、5段階でいうと?」

数にすると、子ども同士のちがいがはっきり見えます。「Aさんは8、Bさんは3。ずいぶんちがうね。なぜだろう?」と聞けば、そのまま話し合いになります。黒板に数直線をかいて、名前マグネットを貼ってもらうのもいいです。

注意したいのは、数そのものに正解があるわけではないことです。大事なのは、なぜその数にしたのかという理由の部分。数を出させたら、必ず理由を聞くようにしましょう。

型12 並べかえる(どの順番? なぜその順?)

いくつかのものを、順番に並べさせる型です。順番を考えるには、それぞれの関係を考える必要があるので、自然と考えが深まります。

  • 国語:「説明文の段落カード、どの順番に並べると分かりやすい?」「ごんの気持ちの変化を、順番に並べてみよう」
  • 社会:「米づくりの作業カード、1年の順番に並べてみよう」「この3つの出来事、どれが先?」
  • 理科:「チョウの育ち方、順番に並べるとどうなる?」
  • 算数:「この5つの数、小さい順に並べると?」

並べかえは、カードを使うと活動としても楽しくなります。グループで話し合いながら並べさせると、「これが先だよ」「いや、こっちが先でしょ」と自然に議論が始まります。

さらに深めるなら、「なぜ筆者は、この順番で書いたのだろう?」と聞きます。並べた順番と、もとの文章の順番を比べると、筆者の工夫が見えてきます。

考えを「確かめる・つなぐ」発問

最後は、出てきた考えを確かめたり、つないだりする発問です。考えを広げ、深めた後、それを一人ひとりのものにするために使います。

型13 切り返し(〇〇さんの考え、どういうこと?)

子どもの発言を受けて、ほかの子に投げ返す型です。先生が「なるほど、そうだね」と受けとめて終わるのではなく、「今の〇〇さんの考え、どういうことか分かる?」と全体に返す。

  • 「今の〇〇さんの考え、だれか自分の言葉で言いかえられる?」
  • 「〇〇さんの考えに、つけ足しがある人はいる?」
  • 「〇〇さんと〇〇さんの考え、似ているところはある?」
  • 「〇〇さんが言った『ちがう』って、どこがちがうってことだろう?」

切り返しは、教科を問いません。どの授業でも使えます。

この型の良さは、一人の発言をクラス全体のものにできることです。考えるのが速い子が正解を言っても、先生が「そうだね」と言って次に進んでしまうと、ほかの子はついていけないままです。切り返すことで、「〇〇さんの考え」が「みんなの考え」に変わっていきます。

ちなみに、言いかえを頼んだ子がうまく言えなかったら、隣の人と相談させてもいいです。「ペアで、〇〇さんが言ったことを確かめてみて」と30秒とるだけで、多くの子が考えを整理できます。

型14 一般化する(いつでも言える? ほかでも使える?)

その時間に分かったことが、ほかの場面にも当てはまるかを問う型です。一つの事例から、きまりや考え方を引き出したいときに使います。

  • 算数:「この方法、ほかの数でも使える?」「いつでもそう言える?」
  • 国語:「この説明文の書き方の工夫、自分が文章を書くときにも使えそう?」「ほかの物語でも、同じことが言える?」
  • 理科:「この結果、ほかのものでも同じになると思う?」
  • 社会:「この町の工夫、ほかの町でも使えるかな?」

一般化する発問は、展開の終わり、まとめに入る直前に使うことが多いです。その時間の学びを、「今日だけのこと」から「これからも使えること」に変える問いです。まとめの記事で書く「適用問題で確かめる」や「次の時間への問いを残す」にもつながっていきます。

発問を組み立てるコツ

14の型を紹介してきましたが、全部を1時間の中で使う必要はもちろんありません。1時間に使うのは、多くても3〜4つです。

発問を組み立てるときに意識したいのは、次の3つです。

1つ目は、中心発問を先に決めること。その時間のねらいに一番近い問いを、まず一つ決めます。たとえば国語なら、「ごんは、なぜうなずいたのか」。これが決まれば、ほかの発問は、そこに向かうための補助発問として考えられます。

2つ目は、補助発問を「広げる」と「深める」で用意しておくこと。中心発問を投げたとき、子どもの考えが出なかったら、広げる発問(比べる、選ぶなど)でハードルを下げる。考えが出そろったのに浅いままなら、深める発問(理由を問う、ゆさぶるなど)で掘り下げる。この2種類を持っておくと、授業中に困ることが減ります。

3つ目は、子どもの答えを予想して、板書を決めておくこと。発問を考えたら、「子どもはどう答えるだろう」と予想してみる。予想した答えを、黒板のどこに、どう並べるかまで考えておくと、話し合いを整理しやすくなります。左右に対立する意見を並べるのか、上から下に変化を書くのか。板書の形が決まれば、発問の言い方も自然と決まってきます。

発問でやりがちなこと

最後に、自分への戒めもこめて、展開の発問でやりがちなことをまとめておきます。

一問一答が続く。「ごんは何をしましたか?」「くりです」「そうですね。では、どこに置きましたか?」「物置です」……。確認の問いばかりが続くと、授業は先生と一部の子のやりとりになってしまいます。確認の問いは、展開の前の短い時間に済ませておきたいところです。

答えが1つに決まる問いばかりになる。これも一問一答と似ていますが、こちらは問いの性質の話です。答えが1つに決まる問いでは、話し合う意味がありません。中心発問には、少なくとも子どもの考えが2つ以上に分かれる問いを選びます。

発問が長くて伝わらない。「この場面で、ごんが兵十のおっかあが死んだことを知って、自分がいたずらしたことを思い出したときに、どんなことを考えていたのか、本文の言葉を使いながら考えてみましょう」。長いです。子どもは途中で何を聞かれているか分からなくなります。発問は、できれば一息で言える長さに。条件をつけたいときは、発問とは別に板書しておくといいです。

発問を変えてしまう。子どもの反応が薄いと、つい「言い方を変えるね」と別の問いを出したくなります。でも、問いがころころ変わると、子どもは何を考えればいいか分からなくなります。反応が薄いときは、問いを変える前に、まず「隣の人と話してみて」と時間をとる。それでも出なければ、補助発問でハードルを下げる。中心発問そのものは、できるだけ変えないようにします。

おわりに

展開の発問を14の型に分けてみました。

考えを広げる「比べる」「共通点」「選ぶ」「予想する」「視点を変える」。考えを深める「理由・根拠」「限定する」「仮定する」「置きかえる・けずる」「ゆさぶる」「数やスケール」「並べかえる」。そして、確かめる・つなぐ「切り返し」「一般化」。

こうして並べてみると、ふだん何気なく使っている発問も、どれかの型に当てはまることが多いと思います。型を意識すると、「今日の授業は比べる発問ばかりだったな」「ゆさぶる発問を一度も使っていないな」と、自分の発問のくせも見えてきます。

教材研究のとき、中心発問が決まったら、「この発問に、ほかの型を組み合わせられないか」と考えてみてはいかがでしょうか。14の型を手元に置いておくと、発問を考える時間が案外短くなります。

導入とまとめについては、別の記事にまとめています。

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