年賀状は「書くこと」の教材になる 相手を決めて書く12月の短い単元

授業づくり

どうも。「せいたか先生」です。

12月になると、郵便局の前に年賀状のポスターが並びます。最近は、年賀状を出さない家も増えましたよね。我が家もだいぶ枚数が減りました。

でも、だからこそ年賀状は、教室で「書くこと」の教材になると思っています。子どもたちにとって、はがき一枚に、特定の相手に向けて、短く気持ちを伝える経験は、案外少ないからです。

ということで今回は、年賀状を使った短い単元のアイデアを書いてみます。

なぜ年賀状なのか

全国学力・学習状況調査の「書くこと」の記事でも書きましたが、子どもたちが苦手なのは、誰に、何のために書くのかを意識して書くことです。作文になると、どうしても「先生に出すもの」になってしまう。

年賀状は、そこがはっきりしています。相手がいる。伝えたいことがある。そして、はがき一枚という限られたスペースで書かないといけない。

つまり、

  • 相手を決める
  • 伝えることを選ぶ
  • 短く、相手に合わせた言葉で書く

という「書くこと」の大事な要素が、全部入っているんです。しかも、子どもにとっては「本当に誰かに届く文章」になる。やらされる作文とは、そこが違います。

単元の流れ(2〜3時間)

1時間目:誰に書くかを決める

まず、「今年お世話になった人に年賀状を書こう」と投げかけます。

ここで、「おじいちゃん、おばあちゃん」「習い事の先生」「去年の担任の先生」「転校した友達」など、いろいろな相手が出てきます。家族の事情もあるので、相手は誰でもいいことにしておきます。実際に出さなくてもいい、という逃げ道も用意しておきます。

相手が決まったら、「その人に、今年どんなことでお世話になった?」「来年、その人に何を伝えたい?」をメモさせます。

2時間目:相手に合わせて言葉を選ぶ

ここが一番面白いところです。

同じ「ありがとう」でも、おじいちゃんに書くのと、友達に書くのとでは、言葉が変わります。

「おじいちゃん、お元気ですか。夏にいっしょに行った川、楽しかったです。」
「〇〇へ 夏の川、またいこうな!」

子どもに二つを並べて見せて、「どっちがいい?」と聞くと、「相手による」と答える子が出てきます。そう、相手によるんです。ここで、敬語や、くだけた言葉の使い分けにも自然に目が向きます。

3時間目:清書して、読み合う

はがきの大きさに合わせて清書します。絵や干支のイラストを入れてもいい。

書いたら、グループで読み合って、「この年賀状をもらった人は、どう思うかな?」を考えさせます。自分の文章を、相手の目で読み直す時間です。

年賀状の決まりごとも少しだけ

年賀状には、決まりごともあります。「新年」と「あけましておめでとう」を重ねない、「去年」より「昨年」がいい、などです。

全部教えると堅くなるので、私は「こういう決まりもあるらしいよ」と、クイズのように1つか2つ紹介するくらいにしています。子どもは決まりごとが意外と好きなので、そこから自分で調べてくる子もいます。

実際に出すかどうか

最後に、実際に出すかどうか。これは家庭にお任せしています。はがき代もかかりますし、事情はいろいろなので。

ただ、「去年の担任の先生」宛てに書いた子がいたら、学校の中で手渡しすることもできます。届いた先生は、だいたい喜びます。私ももらったらうれしいです。はい。

おわりに

年賀状を書く家が減っているのは、時代の流れだと思います。でも、相手を思い浮かべて、短い言葉を選んで、一枚に気持ちを込める。その経験は、手紙でもメールでも、これからずっと使える力です。

12月の国語の時間に、はがき一枚の単元。いかがでしょうか。

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