どうも。「せいたか先生」です。
お正月が近づくと、教室で百人一首を出したくなります。私だけでしょうか。
以前、和言葉の記事で、黒板の日付を和風月名で書いていたら子どもたちが勝手に覚えていった、という話を書きました。百人一首も、あれと同じで、毎日少しずつ触れているうちに、気づいたら子どもたちのほうが詳しくなっています。そうなればしめたものです。
ということで今回は、1月の朝の時間を使って、学級で百人一首を楽しむやり方を書いてみます。
最初から100首はやらない
百人一首と聞くと、「100首も覚えられない」と思う子が多いです。先生もそう思いますよね。私も全部は言えません。正直に。
なので、最初は20首から始めます。札を色で分けた「五色百人一首」を使う学校も多いと思います。1色20首なので、ちょうどいい量です。
20首なら、1週間毎日やれば、なんとなく上の句を聞いただけで「あっ」と手が動く子が出てきます。この「あっ」が出始めると、一気に楽しくなります。
朝の10分の流れ
時間は、朝の会のあとや、1時間目の始まりの10分くらい。毎日やることが大事なので、長くはしません。
- 机を向かい合わせにして、2人1組になる(毎日ペアを変える)
- 20枚の札を10枚ずつ分けて、自分の前に並べる
- 先生が読む。取ったら自分のものになる
- 全部読み終わったら、多く取ったほうの勝ち
- 勝った子は1つ前の席へ、負けた子は1つ後ろの席へ移動する
最後の「移動する」がミソで、こうすると、だんだん同じくらいの強さの子同士が当たるようになります。いつも負けてばかり、ということが減る。強い子は強い子同士で燃えますし、まだ慣れていない子も、自分と同じくらいの子と勝負できます。
先生の読み方
読み方は、上手でなくても大丈夫です。ただ、二つだけ意識しています。
一つは、上の句をゆっくり、はっきり読むこと。最初のうちは、子どもは下の句の札を探すのに時間がかかります。焦らせない。
もう一つは、同じ句を2回読むこと。1回目で取れなかった子が、2回目でぱっと取れる。それだけで嬉しそうな顔をします。慣れてきたら1回にしていきます。
ちなみに、読み上げの音声や動画もたくさんあるので、それを流してもいいです。でも、私は先生が読むほうが好きです。読み間違えたときに子どもから「先生、違うよ!」とつっこまれるのも、まぁ、味の一つです。
意味は「1日1首」で
百人一首は、意味まで全部教えようとすると重たくなります。なので、意味の話は「1日1首」だけにしています。
「今日の一首」として、黒板の端に一首書いて、ちょっとだけ話す。たとえば、
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ
なら、「白妙って何色だと思う?」と聞くだけ。子どもたちは「白!」とすぐ答えます。そこから「昔の人は、布の白さで雪の白さを言ったんだね」と一言。
これくらいなら1分で終わります。毎日1首ずつ話していると、20日で20首。ちょうど一色分です。
季節の言葉に気づく
百人一首には、季節の言葉がたくさん出てきます。紅葉、雪、月、桜、ほととぎす。冬の歌、秋の歌、と分けてみると、子どもたちは「冬の歌って、さびしい感じが多いね」なんてことを言い出します。
こういう気づきは、国語の「伝統的な言語文化」の学習にそのままつながります。和言葉の話と同じで、教えたというより、子どもが勝手に見つけた、という形になるのがいいところです。
大会をやるなら
1月の終わりごろに、クラスで「百人一首大会」を開くと、それまでの練習の目標になります。トーナメントにしてもいいし、学年で合同にしてもいい。
ただ、大会にすると、強い子と弱い子の差がはっきり出ます。なので、「一番多く取った人」だけでなく、「一番上達した人」「一番たくさん覚えた歌を言えた人」など、賞をいくつか用意しておくと、全員が何かしら目指せます。
おわりに
百人一首は、千年近く前の人たちの言葉です。それを、今の子どもたちが朝の10分で「あっ」と言いながら取り合っている。考えてみると、ちょっとすごいことですよね。
冬休み明けの教室に、百人一首の札を一箱。ぜひ置いてみてください。


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