どうも。「せいたか先生」です。
12月に入ると、書写の時間がだんだん「書き初めの練習の時間」になっていきます。冬休みの宿題に書き初めを出す学校、1月に校内の書き初め大会がある学校。地域によっていろいろですが、毎年この時期は半紙と長半紙の山と、墨だらけの教室との戦いですねぇ。
正直に言うと、私は字がそこまで上手ではありません。でも、それでも書き初めは教えられます。というか、先生が上手に書いてみせることより、大事なことがあると思っています。
ということで今回は、書き初め指導の流れと、私がよく使う声かけを書いてみます。
まず「何を見ればいいか」を決める
書き初めの練習で一番もったいないのは、何も考えずに何十枚も書くことです。10枚書いても、20枚書いても、どこを直すか決めていなければ、1枚目と20枚目はあまり変わりません。量より、1枚ごとに「今回はここ」と決めて書くほうが、ずっと伸びます。
なので、練習の最初に「見るところ」を3つに絞って伝えます。
- 字の大きさと位置(紙のどこに、どれくらいの大きさで書くか)
- 点画のつき方(とめ・はね・はらい)
- 字と字の間(行の真ん中がそろっているか)
1枚書くたびに「今回はどれを直す?」と自分で一つ選ばせる。これだけで、練習の中身が変わります。
練習の流れ(3〜4時間で考える)
学校での練習は、だいたい3〜4時間くらいでしょうか。私ならこんなふうに組みます。
| 時間 | すること |
|---|---|
| 1時間目 | お手本を見て「この字のむずかしいところ」を見つける。鉛筆や水書きで形をつかむ |
| 2時間目 | 一字ずつ、むずかしいところを練習する(半紙に一字だけ大きく書く) |
| 3時間目 | 通して書く。書いたら友達と「ここがよくなった」を見つけ合う |
| 4時間目 | 清書。一番いいと思う1枚を自分で選ぶ |
1時間目にいきなり筆を持たせないのがポイントです。お手本をじっくり見て、「『初』の『ころもへん』が細いね」「『日』は思ったより縦長だね」と気づく時間を取ると、そのあとの練習の質が上がります。
「とめ・はね・はらい」の声かけ
ここが一番、先生の声かけが効くところです。
とめは「筆を一回止めて、心の中で『いち』と数えてから上げる」。止めたつもりでも、子どもはすぐ筆を上げてしまいます。「いち」を数えるだけで、形が変わります。
はねは「止めてから、ちょっとだけ戻って、はねる」。いきなりはねると、ひげみたいに細くなります。
はらいは「だんだん力を抜いて、最後は紙から筆が離れていく」。私はよく「すべり台をすべって、最後に空に飛んでいく感じ」と言っています。まぁ、伝わる子と伝わらない子がいますが…
あとは、先生が子どもの筆に手を添えて一緒に書くのも、ほんの数回なら効果があります。手で覚える感覚は、言葉より早いことがあるので。
1・2年生は硬筆の書き初め
毛筆の学習は3年生からなので、1・2年生は硬筆(鉛筆やフェルトペン)の書き初めが多いと思います。こちらも見るところは同じで、「マスの中のどこに書くか」と「とめ・はね・はらい」です。
低学年は、お手本を下に敷いてなぞる練習から始めて、だんだん横に置いて見て書く、という順番にすると無理がありません。
冬休みの宿題に出すなら
冬休みの宿題として家で書かせる学校も多いと思います。家で書くときは、保護者の方も困ることが多いので、学校で使ったお手本と一緒に「家で見てほしいところ」を一枚の紙にして持たせると親切です。
それから、家庭で墨を使うのが大変なご家庭もあります。床や服が汚れるのを気にして、思いきり書けない子もいます。「新聞紙を2〜3枚重ねて敷く」「汚れてもいい服で」くらいのことは、先に伝えておいてあげたいところです。
先生の字が上手でなくても大丈夫
最初に書いたとおり、私の字はそこまで上手ではありません。でも、だからこそ「どこが難しいか」が分かるところもあります。上手な人は、どこが難しいか気づかずに書けてしまうので。
書写の時間は、上手に書くことよりも「よく見て、考えて、直す」ことを学ぶ時間だと私は思っています。その意味では、先生と子どもが一緒に「むずかしいね、ここ」と言いながら練習するのも、悪くないんじゃないでしょうか。
新しい年の最初の一枚。子どもたちが「よし」と思える一枚になるといいですね。


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