どうも。「せいたか先生」です。
逆上がり。「できる・できない」がこれほどはっきり分かる技も、なかなかないと思います。休み時間の鉄棒の前で、何回も地面をけって、それでも上がれない子。見ていると、こちらも力が入りますよね。
保護者の方からも、「うちの子、逆上がりができなくて…」と相談されることがあります。家の近くの公園で練習している親子も、よく見かけます。
ということで今回は、逆上がりができない子への補助具と場の工夫、声かけを書いてみます。
逆上がりができない理由
逆上がりができない子は、だいたい次のどれかです。
- 体が鉄棒から離れてしまう(腕が伸びている)
- 足が上がらない(けり上げが弱い、けり上げる方向が違う)
- 回る途中でおへそが鉄棒から離れる
一番多いのは1です。腕が伸びたまま回ろうとすると、体が鉄棒から遠くなって、どうしても上がりません。逆に言えば、おへそを鉄棒に近づけたまま回れれば、逆上がりはできます。
補助具を使う
おへそを鉄棒に近づける感覚をつかむのに、補助具が役に立ちます。
逆上がり補助ベルト(タオル)
一番手軽なのは、タオルや専用のベルトです。腰にタオルを回して、両端を鉄棒と一緒に握る。こうすると、腰が鉄棒から離れなくなります。
これで回れると、「おへそが鉄棒にくっついたまま回る」という感覚が分かります。タオルでできたら、だんだんタオルをゆるめていって、最後はタオルなしへ。
逆上がり補助板(坂道)
もう一つが、鉄棒の下に置く補助板(斜めの板)です。板の坂を駆け上がるようにけると、足が自然に上がっていきます。
学校に補助板がなければ、跳び箱の踏み切り板を鉄棒の前に置いても、似たことができます。ただ、ずれないように先生が押さえておくなど、安全には気をつけてください。
場の工夫
鉄棒の高さも大事です。
逆上がりの練習には、おへそから胸くらいの高さの鉄棒が向いていると言われます。高すぎると、足をけり上げても届かない。低すぎると、体を丸めにくい。
学校の鉄棒は、高さがいくつか分かれていることが多いので、子どもに自分に合う高さを選ばせます。「低い鉄棒でできたら、一つ高い鉄棒へ」という段階にしてもいいと思います。
それから、鉄棒の下には、マットを敷いておきます。手がすべって落ちたときのためです。
段階をつくる
私なら、こんな段階にします。
| 段階 | すること |
|---|---|
| 1 | ふとんほし(鉄棒におなかをかけてぶら下がる)で、鉄棒に慣れる |
| 2 | だんごむし(腕を曲げて、あごを鉄棒の上に出したまま何秒ぶら下がれるか) |
| 3 | 補助板やタオルを使って逆上がり |
| 4 | 補助を少しずつ減らす |
| 5 | 補助なしで逆上がり |
2の「だんごむし」は、腕を曲げたまま体を引きつける力をつける練習です。逆上がりで腕が伸びてしまう子は、この力が足りていないことが多い。10秒くらいできるようになると、逆上がりがぐっと近づきます。
声かけ
声かけは、短く、具体的に。
- 「おへそを鉄棒にくっつけて!」
- 「あごを引いて、おへそを見て」
- 「けった足を、空に向かってふり上げて」
「がんばれ!」だけだと、何をがんばればいいか分かりません。それよりも、体のどこをどうすればいいかを一つだけ伝える。いくつも言われると、子どもは混乱するので、一回に一つです。
そして、できなかったときも、「今の、さっきよりおへそが近かったよ」と、近づいたところを言ってあげてください。
おわりに
逆上がりは、できるようになるまでに時間がかかる子もいます。体育の時間だけでは足りないこともある。だからこそ、補助具や場の工夫で「あと少し」を見えるようにしてあげたいと思います。
できた子は、たいてい何回も何回もやってみせてくれます。「先生、見て!」と。あの顔が見たくて、私は鉄棒の前に立っているのかもしれません。


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